体育科卒銀行員経由のアントレプレナーのreport

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蛭子さんの本

ひとりぼっちを笑うな (角川oneテーマ21)

ひとりぼっちを笑うな (角川oneテーマ21)

ひとりぼっちを笑うな(蛭子能収)   「要約」 人とむれない僕は間違いなく内向的な人間です。食事会や飲み会は苦手で、大皿料理よりも一人前のカレーライスが好きだし、自分の分を食べ終わったらさっさと帰って街でも散策したいなぁと思えてくる。漫画を描く時もアシスタントを雇って指示を出すくらいなら自分でやってしまえというタイプ。そんな僕だから明るくてワイワイ騒ぐ人よりは暗い感じの人の方が同類のように感じて好みます。 でもそういう人は他人に対して迷惑もかけないし意地悪もしない。だから安心して近くづくことができるんです(実際には結局近づかないだろうけど)。 群れ、グループを好まない私は友達って必要なのか、とも思います。今の時代、友達、仲間、つながり、絆を必要以上に重く考える傾向があります。そもそも友達のメリットってありますか?悩みを相談できることでしょうか?でも僕の場合自分で答えをだすことにしています。今まで「なるほど」という答えをもらったことがないから。悩みを相談する時というのは、大体その人の中にもう答えがあるものですよね。にも関わらずお互いの悩みを相談しあって安心する、これってうがった見方をすると傷のなめあいで関係を取りつなぐようにも見える。そんな関係は不要に感じてしまいます。 だからといって内向的すぎるのはよくないのもわかっていますし、外交的なコミュニケーション能力はやはり魅力的だと思います。ぼくの場合は人生の要所要所でそういった人がぼくを面白がって引き上げてくれました。でもいじられキャラですから、地元の同級会に参加するとからまれたりするんです。それは仕方のないことだし、でも嫌です。だから参加しません。 人の個性が十人十色だとするならばぼくはポリシーがないことが唯一のポリシーと思っていて、人より目立って何々したいという欲望が希薄です。子どもの頃も新品の靴だと目立つからわざと泥をつけて汚してから学校に行っていました。 だからといって誰かに嫌われているとも思いません。中学時代のエピソードです。「蛭子、ちょっとパンこうてきて!」とパシリにされていました。あれはいじめだったのかな?!確信が持てないのは自分では本当にそれがわからなかったから。他人から見たらいじめかもしれないけど、多分その不良っぽい子たちにもいじめの感覚はなかったんじゃないか、今でもそんな気がしています。彼らにしてみればいじめというよりは一番下の仲間だと思ってたんじゃないですかね、僕のことを。だから嫌われているとはまるで思わない。 孤独には良い孤独と悪い孤独があると思います。高校の美術部の時、他の部員としゃべるわけでもなくただ同じ部屋で黙々とデッサンする、これも孤独かもしれませんが、充実していたし妙にはかどるんですよね。ひとりだけどひとりじゃないというか。 本当の孤独を知ったのは前妻の死です。一人でいるのが大好きだけどいわゆる一匹狼ではない、どれだけ妻に精神的に依存しているかわかりました。妻の死から「このままだと本当に俺は駄目かもしれない」と一生に一度のらしくない行動をしました。「俺が幸せになるためには、一緒に暮らして、泣いたり、笑ったりしてくれる女性が必要なのだ」そう思い色々な人にアタックしました。今の妻とはそんなタイミングで出会いました。 一人って喪失感とつながると思うんです。一人で海外旅行をした時言葉が通じない恐怖に、偶然会った日本人と止まらないくらい話し込んで、結局一緒にご飯食べに行ったことがありました・・・。もしかして結局は話していたいタイプなのかとも思います。 前妻とは手をつないで歩いたこともなかったけど、今の妻とは手をつないでなるべく相手の歩幅に合わせて歩くし、自分の好きな映画よりも妻の好きな食事を優先するようにしています。なにも遠慮せず話し合える相手がいるからこそ、僕はぼくのままであり続けることができる、ようやく気付きました。 大切なのはひとりぼっちな自分を微笑みながらいつでも受け止めてくれる人を見つけること。その大切さを伝えたいのかもしれません。
「感想」 実は似た感覚が私にもあります。高校の時、お昼ご飯を食べた後なんとなくだらだら体育館の隅っこに座ってみんなで時間を潰すってことに妙な違和感を覚えていましたし、大学院の時修士論文の作成に夢中で「生協に買物行こう」と周りに言われても動かなくなり、最近は唯一の月木の出社日、皆が連れ添って昼ご飯に行くのを横目にひたすら仕事をする有様。でも周りに迷惑はかけられないし、たまには声もかけます。でも基本的には一匹狼です。 でもこれって家族がいてくれて、帰る所があるからこそいつも気丈に仕事ができるのだと私も気がつきました。 最近土日も100%仕事で妻に我慢させているなぁと感じていたので、今日こうして要約をまとめながら妻と金曜の夜に飲みに行く日を決めて日頃子ども達を見てくれていることに感謝しようと思います。