体育科卒銀行員経由のアントレプレナーのreport

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屋上の円陣

屋上の円陣
~山村武彦~  
東日本大震災の際に、防災対策庁舎の 屋上で、押し寄せる大津波に耐えようと円陣を組んでいる町の職員、住民の方達、この時屋上に避難したのは54人。 そのうち助かったのはたったの11人でした。

東日本大震災の直近で起きていたのが、チリ地震津波で、南三陸町津波対策はチリ地震津波を基に5.5Mと想定されていました。それを織り込んで防災庁舎職員の避難場所は庁舎屋上と設定され、そのくらいの津波であれば避難できるというものでした。
しかし、実際は地上12Mの屋上に15.5Mの津波が押し寄せてしまいました。 最後まで住民を円陣の中に囲い守ろうとした写真の方もお亡くなりになってしまいました。
「パパは優しいだけでなく、地域でも頼りにされるほど責任感の強い人だった」
と奥様はお話されます。 最後まで住民に避難放送を続け、
「あの放送があったから避難した」
と多くの命を救った女性職員の方も亡くなってしまいました。この方は結婚を控えておられたそうです。  
もし、明日あの時のような災害が起こった時、社員さん、ご家族を守ることはできるでしょうか? あの時の悲劇を教訓に我々は「被害想定」を行っておく必要があると思います。
当時気象庁のホームページのQ&Aには予想精度は1/2から2倍程度とありましたので、2倍の被害があることも想定しておく必要があります。 また、最後は自分たちでどのような行動を取るか、日頃からの備えがどれだけあるか、に尽きますので、例えば備蓄7日分を常備し、1日でも良いので電気、ガス、水道、電話が止まったものとして暮らす「在宅避難生活訓練」をお勧めします。 さらに避難所生活では劣悪なトイレ事情があるようですので、簡易トイレを有事に備えて常備しておくことも有効な対策と言えるかもしれません。